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第1〜第4石油類の覚え方:引火点の区切りと代表物質

第一〜第四石油類は、引火点(1気圧)の範囲で区切られた4つの品名です。覚える数字は21・70・200・250の4つ。あとは「境目の数字は上の品名に入る」という1つの規則と、品名ごとの代表物質をセットにすれば、定義の問題も物質の分類の問題も同じ表で解けます。

結論
引火点が21℃未満=第一、21℃以上70℃未満=第二、70℃以上200℃未満=第三、200℃以上250℃未満=第四。区切りはすべて「以上/未満」なので、ちょうどの数字は上の品名に入ります。 代表物質は法令の例示どおり、第一=アセトン、ガソリン、第二=灯油、軽油、第三=重油、クレオソート油、第四=ギヤー油、シリンダー油。
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引火点の区切りと指定数量

品名引火点法令の例示指定数量
第一石油類21℃未満アセトン、ガソリン非水溶性200L/水溶性400L
第二石油類21℃以上70℃未満灯油、軽油非水溶性1,000L/水溶性2,000L
第三石油類70℃以上200℃未満重油、クレオソート油非水溶性2,000L/水溶性4,000L
第四石油類200℃以上250℃未満ギヤー油、シリンダー油6,000L(区分なし)

引火点の区切りと例示は消防法 別表第一 備考十二・十四〜十六、指定数量は危険物の規制に関する政令 別表第三(e-Gov法令検索)による。いずれも1気圧での値。

指定数量は、第一〜第三石油類では水溶性が非水溶性の2倍、第四石油類は水溶性・非水溶性の区分がありません。 ほかの品名も含めた覚え方は指定数量の覚え方、複数の品名を合算する計算は指定数量の倍数の計算方法にまとめています。

覚え方は「4つの数字」と「境目は上」の2つだけ

数字は 21 → 70 → 200 → 250
前の品名の上限が、そのまま次の品名の下限になっています。第二石油類の下限(21℃)や第四石油類の下限(200℃)を別に覚える必要はありません。
境目の数字は上の品名に入る
下限は「以上」、上限は「未満」。引火点がちょうど70℃なら第三石油類、ちょうど200℃なら第四石油類です。
250℃は動植物油類の上限でもある
第四石油類の上限250℃は、動植物油類の「引火点250℃未満」と同じ数字です。石油類と動植物油類は、引火点ではなく「動植物の種子・果肉や脂肉から抽出した油」かどうかで分かれます(動植物油類とヨウ素価)。

第三石油類・第四石油類は、第4類の定義により1気圧・20℃で液状のものに限られます(消防法 別表第一 備考十)。 また、第二〜第四石油類からは、塗料類その他の物品のうち組成(等)を勘案して総務省令で定めるものが除かれます。第二石油類は可燃性液体量が40%以下で引火点40℃以上のもの(燃焼点60℃未満のものを除く)、第三・第四石油類は可燃性液体量が40%以下のものです(危険物の規制に関する規則第1条の3第5項・第6項)。

代表物質の引火点

物質品名引火点水に比重
ガソリン(自動車用)第一石油類-40℃以下溶けない水より軽い
ベンゼン第一石油類-11℃溶けない水より軽い
トルエン第一石油類4℃溶けない水より軽い
アセトン第一石油類-20℃溶ける水より軽い
酢酸エチル第一石油類-4℃わずかに溶ける水より軽い
メチルエチルケトン(MEK)第一石油類-9℃わずかに溶ける水より軽い
ピリジン第一石油類20℃溶ける水より軽い
灯油第二石油類40℃以上溶けない水より軽い
軽油第二石油類45℃以上溶けない水より軽い
キシレン第二石油類資料により差溶けない水より軽い
酢酸第二石油類39℃溶ける水より重い
クロロベンゼン第二石油類28℃溶けない水より重い
重油第三石油類製品により幅溶けない水より軽い
クレオソート油第三石油類資料により差溶けない水より重い
アニリン第三石油類資料により差わずかに溶ける水より重い
ニトロベンゼン第三石油類88℃溶けない水より重い
グリセリン第三石油類資料により差溶ける水より重い
エチレングリコール第三石油類111℃溶ける水より重い
ギヤー油第四石油類約220℃溶けない水より軽い

出典:国際化学物質安全性カード(ICSC)、厚生労働省 職場のあんぜんサイト モデルSDS、メーカーSDS等を2ソース以上で照合(2026-07-05照合)。「資料により差」は資料間の食い違いが大きいため数値を載せていない項目、「製品により幅」は規格や製品で引火点に幅がある物質です。 「水に」は物質の性質で、消防法上の水溶性区分(指定数量)とは一致しない物質があります。

表で区切りの近くにある物質を見ると、境目の感覚がつかめます。ピリジンは引火点20℃で、21℃をわずかに下回るので第一石油類。酢酸は39℃で第二石油類です。ガソリン(-40℃以下)と灯油(40℃以上)・軽油(45℃以上)の違いはガソリンの性質と引火点の覚え方で詳しく比べています。

第一石油類の中でも引火点0℃を境に扱いが分かれる場面があります。屋外貯蔵所で貯蔵できる第一石油類は引火点0℃以上のものに限られ、ガソリンは貯蔵できません(危政令第2条第7号)。

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ひっかけの型

第一石油類とは、引火点21℃以下のものをいう → ×
正しくは21℃「未満」。21℃ちょうどは第二石油類 → 第一石油類の引火点のひっかけ
第二石油類とは、引火点21℃を超え70℃以下のものをいう → ×
正しくは21℃以上70℃未満 → 第二石油類の引火点のひっかけ
第四石油類とは、引火点70℃以上200℃未満のものをいう → ×
それは第三石油類。第四は200℃以上250℃未満 → 第三・第四石油類の引火点のひっかけ
第三石油類には、20℃で固体のものも含まれる → ×
20℃で液状のものに限る → 第四類は引火性液体のひっかけ

物質どうしの引火点の大小(引火点・発火点の大小関係のひっかけ)、第四石油類の指定数量6,000Lのすり替え(第四石油類の指定数量のひっかけ)もあわせて確認できます。 第4類の品名全体の一覧は第4類危険物の一覧、語呂に頼らない覚え方は規則で覚えるへ。

よくある質問

Q. 引火点がちょうど21℃の液体は第一石油類ですか?
A. 第二石油類です。第一石油類は引火点21℃「未満」、第二石油類は21℃「以上」70℃未満と定められています(消防法 別表第一 備考十二・十四)。70℃・200℃も同じで、境目の数字はいつも上の品名に入ります。
Q. 第1〜第4石油類の指定数量は?
A. 第一石油類は非水溶性200L・水溶性400L、第二石油類は非水溶性1,000L・水溶性2,000L、第三石油類は非水溶性2,000L・水溶性4,000L、第四石油類は6,000Lです(危険物の規制に関する政令 別表第三)。第一〜第三石油類は水溶性が非水溶性の2倍になっています。
Q. 第三石油類・第四石油類には「20℃で液状」の条件がありますか?
A. あります。第4類(引火性液体)の定義で、第三石油類・第四石油類・動植物油類は「1気圧において温度20℃で液状であるもの」に限るとされています(消防法 別表第一 備考十)。20℃で液状でないものは、引火点が範囲内でもこれらの品名には当たりません。

参考:消防法 別表第一 備考十・十二・十四〜十六、危険物の規制に関する政令 別表第三・第2条第7号、危険物の規制に関する規則 第1条の3第5項・第6項(e-Gov法令検索)、 国際化学物質安全性カード(ICSC)、厚生労働省 職場のあんぜんサイト(モデルSDS)、メーカーSDS。物性値は乙4の学習で一般的に用いられる値で、資料によって幅があります。

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