乙4の化学の計算:モル・化学反応式・完全燃焼に必要な酸素量
化学の計算は、手順が決まっているので型を覚えれば解けます。 使う道具は原子量・mol・反応式の係数の3つだけ。 このページでは原子量を一般的な概数のH=1、C=12、O=16として計算します(試験では問題文に与えられた値を使ってください)。
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原子量・分子量・mol
分子量は、分子を作る原子の原子量を足したものです。mol(物質量)は粒子の数をまとめて数える単位で、1molは約6.0×10²³個。 そして1molの質量は、分子量にgを付けた値になります。
| 物質 | 分子式 | 分子量の計算 | 1molの質量 |
|---|---|---|---|
| 酸素 | O₂ | 16×2 | 32g |
| 水 | H₂O | 1×2+16 | 18g |
| 二酸化炭素 | CO₂ | 12+16×2 | 44g |
| エタノール | C₂H₅OH | 12×2+1×6+16 | 46g |
気体は種類によらず、0℃・1気圧(標準状態)で1molが約22.4Lです。 「質量÷分子量=mol」「mol×22.4L=体積」の2つが、計算のすべての出発点です。
化学反応式の係数は「molの比」
化学反応式は、左右で原子の種類と数が等しくなるように係数を付けます。 係数は反応する分子の数の比=molの比で、気体どうしなら同温・同圧での体積の比にもなります。 質量の比ではない点が、計算のミスどころです。
| 物質 | 完全燃焼の反応式 | 燃料1molに要るO₂ |
|---|---|---|
| メタノール 分子量32 | 2CH₃OH + 3O₂ → 2CO₂ + 4H₂O | 1.5mol |
| エタノール 分子量46 | C₂H₅OH + 3O₂ → 2CO₂ + 3H₂O | 3mol |
| アセトン 分子量58 | CH₃COCH₃ + 4O₂ → 3CO₂ + 3H₂O | 4mol |
どれも炭素・水素・酸素からできた有機化合物で、完全燃焼すると二酸化炭素と水だけができます。 酸素が足りない不完全燃焼では、有毒な一酸化炭素が出ます(燃焼の三要素と完全・不完全燃焼)。 メタノールとエタノールの性質の違いはアルコール類の解説で扱っています。
計算例:エタノール92gの完全燃焼に必要な酸素量
検算には質量保存の法則が使えます。反応前はエタノール92g+酸素192g=284g、 反応後は二酸化炭素176g+水108g=284gで、左右が一致します。
「酸素量」と聞かれているのか「空気量」と聞かれているのか、「質量(g)」か「体積(L)」か。 最後に単位を問題文と照らすのが、計算問題で取りこぼさないコツです。 試験では電卓が使えないので、計算問題に時間をかけるかどうかは乙4の計算問題は捨てていい?で判断してください。
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このテーマのひっかけ
酸化と還元の定義は酸化と還元の覚え方、熱量の計算は熱の問題にまとめています。
よくある質問
参考:原子量はIUPAC標準原子量(H 1.008、C 12.011、O 15.999)を整数に丸めた概数、気体のモル体積は標準状態(0℃・1気圧)で約22.4L、 空気中の酸素は乾燥空気の体積の約21%(国立天文台編「理科年表」)。反応式・計算は化学の一般原理に基づくもので、計算例の質量は説明用に設定した数値です。 試験では問題文に示された原子量などの値を使ってください。
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