トルエンの性質。引火点・水に溶けるか・ベンゼンとの違い
トルエンは水に溶けない第一石油類です。引火点は4℃で、第一石油類の中では0℃より高い側ですが夏の常温では引火の危険があります。ベンゼンとは毒性の強弱で比べられます。
結論:トルエンの性質一覧
| 品名 | 第一石油類(非水溶性) |
|---|---|
| 水に | 溶けない(非水溶性) |
| 指定数量 | 200L |
| 引火点 | 4℃ |
| 発火点 | 480℃ |
| 沸点 | 約111℃ |
| 液比重(水=1) | 0.87 |
| 蒸気比重(空気=1) | 3.1 |
| 燃焼範囲 | 1.1〜7.1vol% |
無色(芳香臭)。水に溶けない(指定数量200L)。有毒だが毒性はベンゼンより低い。蒸気に麻酔作用があり、 静電気を発生しやすい。
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試験で問われるトルエンの性質
水に溶けない
水に溶けない。水溶性の第一石油類はアセトンなどで、トルエンは非水溶性です。液比重0.87で水に浮きます。
引火点4℃:常温で引火のおそれ
第一石油類の中ではガソリン・アセトンと違って引火点が0℃より高い例として出題されます。それでも引火点は常温より低く、夏の常温では引火の危険があります。
有毒・麻酔作用・静電気
有毒だが毒性はベンゼンより低い。蒸気に麻酔作用。静電気を発生しやすいので、流速を抑え接地します。
ベンゼン・ガソリン・アセトンとの比較
同じ第一石油類でも、水溶性と引火点が物質ごとに違います。
| 項目 | トルエン | ベンゼン | ガソリン | アセトン |
|---|---|---|---|---|
| 品名 | 第一石油類(非水溶性) | 第一石油類(非水溶性) | 第一石油類(非水溶性) | 第一石油類(水溶性) |
| 水に | 溶けない(非水溶性) | 溶けない(非水溶性) | 溶けない(非水溶性) | 溶ける(水溶性) |
| 指定数量 | 200L | 200L | 200L | 400L |
| 引火点 | 4℃ | -11℃ | -40℃以下 | -20℃ |
| 発火点 | 480℃ | 資料により差 | 約300℃ | 465℃ |
| 沸点 | 約111℃ | 約80℃ | 40〜220℃ | 約56℃ |
| 液比重(水=1) | 0.87 | 0.88 | 0.65〜0.75 | 0.79 |
| 蒸気比重(空気=1) | 3.1 | 2.7 | 3〜4 | 2 |
| 燃焼範囲 | 1.1〜7.1vol% | 1.2〜7.8vol% | 1.4〜7.6vol% | 2.2〜13vol% |
引火点はガソリン<アセトン<ベンゼン<トルエンの順で、トルエンが最も高い側です。指定数量はアセトンだけが水溶性で400L、 ほかは200Lです。ベンゼンはベンゼンの性質、アセトンはアセトンの性質で詳しく扱っています。
貯蔵・取扱い・消火
| 貯蔵 | 容器は密栓し、火気・直射日光を避けて冷暗所に。蒸気は空気より重く低所に滞留する |
|---|---|
| 取扱い | 蒸気は有毒・麻酔性があるので換気する。静電気対策(流速を抑える・接地) |
| 消火 | 泡・二酸化炭素・粉末・霧状の強化液で窒息消火。水(棒状・霧状)と棒状の強化液は使わない |
消火剤の適否は消火の覚え方、引火点の並びは引火点の覚え方にまとめています。
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トルエンのひっかけ・○×問題
トルエンは水によく溶けるので大量の水で薄める → ×
トルエンは水に溶けない → トルエンの性状のひっかけ
トルエンの毒性はベンゼンより強い → ×
毒性はベンゼン>トルエン → ベンゼンとトルエンの毒性のひっかけ
引火点はガソリン・灯油・トルエン・軽油の順に高くなる → ×
トルエンは灯油より引火点が低い → 引火点・発火点の大小関係のひっかけ
第4類はいずれも水に溶けない → ×
アセトンやアルコールなど水溶性の例外がある → 水溶性の例外のひっかけ
○か×か:トルエンの引火点は約4℃であり、夏の常温では引火の危険がある。
答えと解説を見る →
○か×か:トルエンは水によく溶けるため、流出した場合は大量の水で希釈して処理するのがよい。
答えと解説を見る →
○か×か:トルエンの毒性はベンゼンより強い。
答えと解説を見る →
○か×か:引火点の低いものから順に並べると、ガソリン、灯油、トルエン、軽油の順になる。
答えと解説を見る →
よくある質問
Q. トルエンは水に溶けますか?
A. 溶けません(非水溶性)。そのため指定数量は第一石油類の非水溶性として200Lです。「水によく溶けるので大量の水で薄めて処理する」は×です。水をかけても溶けずに浮くだけです。
Q. トルエンの引火点はいくつですか?
A. 4℃です。第一石油類(引火点21℃未満)の中では0℃より高い側ですが、夏の常温なら引火の危険があります。ガソリン(-40℃以下)やアセトン(-20℃)より高い値です。
Q. トルエンとベンゼンの違いは?
A. どちらも第一石油類・非水溶性で水より軽い液体ですが、引火点はベンゼン-11℃・トルエン4℃でトルエンの方が高く、毒性はベンゼンの方が強いという違いがあります。
出典:物性値は国際化学物質安全性カード(ICSC)、厚生労働省 職場のあんぜんサイト モデルSDS、メーカー・石油元売りSDS等を2ソース以上で照合した値( 乙4の学習で一般的な値を採用)。「資料により差」は資料間の食い違いが大きく数値を載せていない項目です。品名の定義は消防法 別表第一 備考、指定数量は危険物の規制に関する政令 別表第三(e-Gov法令検索)。
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