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ガソリンスタンドの仕事に乙4は必要?セルフ給油の監視と立会い

ガソリンスタンドは、消防法では給油取扱所という危険物施設です。そこで働くのに乙4が要るかどうかは、自分で取り扱うのか、誰かの立会いのもとで取り扱うのかで変わります。ここでは条文で確認できることだけを整理します。 求人ごとの採用条件や待遇は勤務先によるので、ここでは扱いません。

結論
法令上、免状がなくても、甲種または乙種の危険物取扱者が立ち会えば給油などの危険物の取扱いはできます(消防法第13条第3項)。 立ち会う側に回れるのは甲種・乙種だけで、丙種は立会いができません。セルフ給油所では、顧客の給油を監視し、制御装置で給油の開始・停止を操作することが取扱基準で定められています。
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「手続き・免状・講習」は保安監督者や保安講習、「施設・基準・運搬」は給油空地などの施設基準、「ガソリン・灯油・軽油・重油」はスタンドで扱う油の性質です。

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無資格でも、甲種・乙種の立会いがあれば取り扱える

消防法第13条第3項は次のように定めています。

製造所、貯蔵所及び取扱所においては、危険物取扱者(危険物取扱者免状の交付を受けている者をいう。以下同じ。)以外の者は、甲種危険物取扱者又は乙種危険物取扱者が立ち会わなければ、危険物を取り扱つてはならない。

給油取扱所もこの「取扱所」の1つです。つまり免状のない人は甲種か乙種の立会いが条件で、乙4の人が立ち会えるのは第4類の危険物の取扱いです(危険物の規制に関する規則第49条)。 ガソリン・灯油・軽油はいずれも第4類なので、乙4で足ります。

免状自分で取り扱える無資格者への立会い
免状なし立会いがあれば可できない
丙種ガソリン・灯油・軽油などできない
乙4第4類すべてできる(第4類)
甲種すべての類できる(すべての類)

消防法第13条第3項、危険物の規制に関する規則第49条による。丙種が取り扱える危険物はガソリン・灯油・軽油・第3石油類(重油・潤滑油・引火点130℃以上のものに限る)・第4石油類・動植物油類。

乙4の免状でできること全体は乙4を取ったら何ができる?、丙種との違いは甲種・乙種・丙種の違いで詳しく比べています。

セルフ給油所:顧客の給油を係員が監視・制御する

セルフ給油所は、法令では「顧客に自ら給油等をさせる給油取扱所」です(危険物の規制に関する規則第28条の2の4)。 そうでない給油取扱所では、顧客に自ら給油させることは取扱基準で禁止されています(危険物の規制に関する政令第27条第6項第1号ヨ)。 セルフ給油所の取扱基準では、係員が次のことを行うと定められています(危険物の規制に関する規則第40条の3の10第1項第3号)。

顧客の給油作業を監視する
顧客の給油作業等を直視等により適切に監視します(見えにくい部分は監視設備で補います)。
安全を確かめてから給油を始められる状態にする
火気のないことなど安全上支障がないことを確認したうえで、制御装置でホース機器への危険物の供給を開始します。
終わったら止める・非常時は一斉に止める
給油が終わったときや使われていないときは供給を停止し、非常時には全ての固定給油設備・固定注油設備への供給を一斉に停止します。
顧客に必要な指示をする
制御卓には顧客と会話できる装置と、全ての顧客に指示するための放送機器が設けられています(同規則第28条の2の5)。

なお、規則第40条の3の10は監視・制御の中身を定めた条文で、監視する人に必要な免状の種類を直接書いたものではありません(規則第28条の2の5の呼び方は「給油取扱所の係員」)。 なお、一定の条件を満たす「条件付自動制御装置」を使う場合の特例も定められていますが、その場合も係員が直ちに監視を引き継げることなどが条件です(同規則第40条の3の10第2項)。 誰が監視を担当できるかを含め、具体的な体制は勤務先や所轄の消防機関に確認してください。

表示する品目色
ハイオク黄
レギュラー赤
軽油緑
灯油青

セルフ給油所の給油ホース等の直近には危険物の品目を文字で表示し、文字・地や給油ホース等に彩色する場合は表の色とします(危険物の規制に関する規則第28条の2の5第5号ロ。「(E)」の付くガソリンは別の色)。 顧客用の給油設備には、燃料タンクが満量になると給油を自動的に停止する給油ノズル、1回の連続した給油量・給油時間の上限をあらかじめ設定できる、ガソリンと軽油の誤給油を有効に防止できる、地震時にホース機器への危険物の供給を自動的に停止するといった基準もあります。

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どの給油所でも守る取扱いの基準

給油取扱所では、セルフかどうかにかかわらず、次のような取扱いの基準があります(危険物の規制に関する政令第27条第6項第1号。セルフは同項第1号の3で準用)。

ガソリンを販売するために容器に詰め替えるときは、顧客の本人確認・使用目的の確認・販売記録の作成が必要です(危険物の規制に関する規則第39条の3の2)。 施設の基準(給油空地の間口10m以上・奥行6m以上、給油ホースの全長5m以下など)は給油取扱所の基準の覚え方、ガソリンが静電気をためやすい理由は静電気対策の覚え方にまとめています。

乙4を取ると、立ち会う側・監督する側に回れる

給油取扱所は、危険物保安監督者を常に選任しなければならない施設です(消防法第13条第1項、危政令第31条の2)。 保安監督者は甲種または乙種の危険物取扱者で、実務経験6か月以上の人から選ばれます。 条件の詳細は危険物保安監督者になる条件へ。

また、製造所等で危険物の取扱作業に従事する危険物取扱者は、原則として従事することになった日から1年以内に保安講習を受ける義務があります(消防法第13条の23、危規則第58条の14。 詳しくは保安講習はいつ受ける?)。

ひっかけの型

丙種危険物取扱者も、危険物保安監督者に選任できる → ×
甲種・乙種で実務経験6か月以上 → 保安監督者の資格要件のひっかけ
免状を持つ人は、取扱作業に従事していなくても保安講習を受けなければならない → ×
受講義務は取扱作業に従事する危険物取扱者 → 保安講習の受講義務者のひっかけ
給油空地は間口6m以上・奥行10m以上 → ×
間口10m以上・奥行6m以上 → 給油空地の間口と奥行のひっかけ
ガソリンは電気を通しやすいので静電気はたまらない → ×
電気の不導体で静電気が蓄積しやすい → ガソリンと静電気のひっかけ

よくある質問

Q. 乙4がなくてもガソリンスタンドで給油の仕事はできますか?
A. 法令上は、危険物取扱者でない人も、甲種または乙種(乙4を含む)の危険物取扱者が立ち会えば危険物を取り扱えます(消防法第13条第3項)。ただし採用条件や担当できる業務は勤務先が決めるので、応募先に確認してください。
Q. 丙種を持っていれば、アルバイトの給油に立ち会えますか?
A. 立ち会えません。立会いができるのは甲種と乙種の危険物取扱者だけです(消防法第13条第3項)。丙種はガソリン・灯油・軽油・第3石油類(重油・潤滑油・引火点130℃以上のものに限る)・第4石油類・動植物油類を自分で取り扱うことはできますが(危険物の規制に関する規則第49条)、無資格者への立会いはできません。
Q. セルフのガソリンスタンドでは、スタッフは何をしているのですか?
A. 顧客に自ら給油させる給油取扱所では、顧客の給油作業を直視等により監視し、火気がないことなど安全を確かめてから給油を始められる状態にし、終わったら止め、必要な指示をすることが取扱基準として定められています(危険物の規制に関する規則第40条の3の10)。制御卓などの設備は同規則第28条の2の5で「給油取扱所の係員」が使うものとして定められています。

参考:消防法第13条第1項・第3項・第13条の23、危険物の規制に関する政令第17条第5項・第27条第6項第1号・第1号の3・第31条の2、 危険物の規制に関する規則第28条の2の4・第28条の2の5・第39条の3の2・第40条の3の10・第49条・第58条の14(e-Gov法令検索、2026年10月21日確認)。 採用条件や担当業務は勤務先・所轄の消防機関に確認してください。

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