動植物油類とヨウ素価:乾性油が自然発火しやすい理由
動植物油類で問われるのは、法令では定義と指定数量(10,000L)、性消ではヨウ素価と自然発火です。 ヨウ素価は「大きいほど危ない」。この向きを、なぜそうなるのかとセットで覚えれば、大小を入れ替えたひっかけに迷わなくなります。
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定義:動植物から抽出した油で、引火点250℃未満
消防法 別表第一 備考十七の定義は次のとおりです。
動物の脂肉等又は植物の種子若しくは果肉から抽出したものであつて、一気圧において引火点が二五〇度未満のもの(総務省令で定めるところにより貯蔵保管されているものを除く)
押さえるのは3点です。①動物の脂肉等や植物の種子・果肉から抽出した油であること、②引火点250℃未満、 ③第4類の定義により1気圧・20℃で液状のものに限ること(消防法 別表第一 備考十)。 さらに、屋外・屋内・地下タンク貯蔵所の基準の例によるタンクに加圧しないで常温で貯蔵保管されているものや、基準に合う容器に通称名・数量・「火気厳禁」などを表示して収納・貯蔵保管されているものは、動植物油類から除かれます(危険物の規制に関する規則第1条の3第7項)。
引火点250℃は第四石油類の上限(200℃以上250℃未満)と同じ数字です。石油類との区切りの比較は第1〜第4石油類の覚え方にまとめています。
指定数量は10,000L
動植物油類の指定数量は10,000Lで、第4類の品名の中で最も多い数量です。水溶性・非水溶性の区分はありません。直前の第四石油類(6,000L)との入れ替えに注意します。ほかの品名との比較は指定数量の覚え方へ。
ヨウ素価で分ける:乾性油・半乾性油・不乾性油
| 区分 | ヨウ素価 | 油の例 | 自然発火の危険 |
|---|---|---|---|
| 乾性油 | 130以上 | アマニ油・桐油 | 大きい(自然発火しやすい) |
| 半乾性油 | 100〜130 | 綿実油 | 中くらい |
| 不乾性油 | 100以下 | ツバキ油・オリーブ油 | 小さい |
区分と例は「改訂新版 世界大百科事典」「化学辞典 第2版」「百科事典マイペディア」による。区分の境目(ちょうど100・130の扱い)は資料により表し方が異なり、どちらにも同じ数字が書かれています。
ヨウ素価は、油脂100gが吸収するヨウ素のグラム数です。ヨウ素は脂肪酸の二重結合(不飽和結合)に付加するので、 ヨウ素価が大きい=不飽和結合が多い油、ということになります。乾性油は空気中で酸化して固まる性質があり、塗料や印刷インキなどの原料に使われます(化学辞典 第2版・百科事典マイペディア)。
乾性油が自然発火するまでの流れ
つまり、自然発火しやすい条件は「乾性油(ヨウ素価が大きい)」「布などに染み込んで空気に触れる面が広い」「熱がこもる」の3つがそろうこと。 燃焼の三要素は燃焼の覚え方、第4類に共通する性質と例外は第4類の性質の覚え方で扱っています。
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ひっかけの型
よくある質問
参考:消防法 別表第一 備考十・十六・十七、危険物の規制に関する政令 別表第三、危険物の規制に関する規則 第1条の3第7項(e-Gov法令検索)、 「改訂新版 世界大百科事典」(平凡社)、「化学辞典 第2版」(森北出版)、「百科事典マイペディア」(平凡社)、アマニ油のSDS等(2026-07-05照合)。
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