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危険物取扱者 丙種とは:取り扱える危険物とできないこと

丙種は、危険物取扱者の3種類の免状(甲種・乙種・丙種)のうち、扱える危険物がいちばん狭い免状です。 範囲はガソリン・灯油・軽油など第4類の一部だけで、立会いと危険物保安監督者はできません。 何ができて何ができないかを、条文に沿って整理します。

結論
丙種で取り扱えるのはガソリン・灯油・軽油・第3石油類(重油・潤滑油・引火点130℃以上のものに限る)・第4石油類・動植物油類(危険物の規制に関する規則第49条)。 範囲内なら自分で取り扱えますが、免状のない人の取扱いへの立会いはできず、危険物保安監督者にもなれません(消防法第13条)。 試験は25問・4肢択一・1時間15分、受験資格はなく、令和7年度の合格率は48.0%です。
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ガソリン・灯油・軽油・重油の性質、燃焼・消火、免状・講習の法令は乙4と共通する内容です。

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丙種で取り扱える危険物

危険物の規制に関する規則第49条は、丙種危険物取扱者が取り扱える危険物を「ガソリン、灯油、軽油、第三石油類(重油、潤滑油及び引火点130度以上のものに限る。)、第四石油類及び動植物油類」と定めています。 どれも第4類(引火性液体)の一部です。第4類の品名ごとに見ると、次のとおりです。

第4類の品名丙種で扱えるか例
特殊引火物できないジエチルエーテル・二硫化炭素など
第1石油類ガソリンだけアセトン・ベンゼン・トルエンなどは不可
アルコール類できないメタノール・エタノールなど
第2石油類灯油・軽油だけキシレン・酢酸などは不可
第3石油類重油・潤滑油・引火点130℃以上のものそれ以外の第3石油類は不可
第4石油類すべてできるギヤー油・シリンダー油など
動植物油類すべてできるアマニ油など

第1類〜第3類・第5類・第6類の危険物は、丙種ではまったく扱えません。品名の定義と指定数量は第4類危険物の一覧で確認できます。

丙種でできること・できないこと

やりたいこと丙種乙4
範囲内の危険物を自分で取り扱うできるできる(第4類すべて)
免状のない人の取扱いに立ち会うできないできる
危険物保安監督者になるなれないなれる(実務6か月以上)
移動タンク貯蔵所での移送に乗車する範囲内の危険物ならできるできる(第4類)
保安講習(取扱作業に従事する場合)受講義務あり受講義務あり

根拠:範囲内の危険物を自分で取り扱う=危険物の規制に関する規則第49条、免状のない人の取扱いに立ち会う=消防法第13条第3項・危険物の規制に関する規則第49条、危険物保安監督者になる=消防法第13条第1項・危険物の規制に関する政令第31条の2、移動タンク貯蔵所での移送に乗車する=消防法第16条の2第1項、保安講習(取扱作業に従事する場合)=消防法第13条の23・危険物の規制に関する規則第58条の14。

立会い:消防法第13条第3項は、危険物取扱者以外の人は「甲種危険物取扱者又は乙種危険物取扱者が立ち会わなければ、危険物を取り扱つてはならない」と定めています。 丙種はここに含まれないため、アルバイトなど免状のない人の作業に立ち会う役割は担えません。

危険物保安監督者:消防法第13条第1項で、選任できるのは甲種・乙種で実務経験6か月以上の人です。 選任が必要な製造所等は危険物の規制に関する政令第31条の2で決まります(危険物保安監督者になる条件)。

移送:消防法第16条の2第1項は、移動タンク貯蔵所での移送には「当該危険物を取り扱うことができる危険物取扱者」を乗車させると定めています。 丙種が取り扱える危険物(ガソリン・灯油・軽油など)の移送なら、丙種もこの条件に当たります。乗車中は免状の携帯が必要です(同条第3項)。

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丙種の試験の概要

試験科目は「危険物に関する法令」10問、「燃焼及び消火に関する基礎知識」5問、 「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」10問の計25問で、4肢択一・1時間15分、試験手数料は4,200円です。 乙種と同じく、科目ごとに60%以上で合格です。科目の中身と消防団員の科目免除は丙種の試験科目・問題数・試験時間、 合格率の推移は丙種の合格率と難易度で解説しています。

丙種と乙4のどちらを受けるか迷っている場合は丙種と乙4どっちを受ける?、 勉強の進め方は丙種の勉強法へ。

試験に出る「丙種」のひっかけ

乙4の法令でも、丙種にできないことはひっかけとして出題されます。

保安監督者の資格要件
甲種・乙種+実務経験6か月以上。丙種は不可、移動タンク貯蔵所は選任不要。 → ひっかけを見る
保安講習の受講義務者
義務があるのは取扱作業に従事する危険物取扱者のみ。免状を持つだけでは義務なし。 → ひっかけを見る
免状の交付者と効力範囲
免状は都道府県知事が交付し、全国で有効。市町村長等ではない。 → ひっかけを見る
○か×か:丙種危険物取扱者は、6か月以上危険物取扱いの実務経験を有していれば、危険物保安監督者に選任することができる。
答えと解説を見る →
○か×か:危険物取扱者の免状を持たない者が、危険物取扱者の立会いを受けて危険物の取扱作業に従事している場合、その者に保安講習の受講義務はない。
答えと解説を見る →

よくある質問

Q. 丙種でガソリンスタンドで働けますか?
A. 丙種はガソリン・灯油・軽油を取り扱えるので、自分で給油などの取扱いをすることはできます(危険物の規制に関する規則第49条)。ただし、免状を持たない人の取扱いに立ち会うことはできません(消防法第13条第3項・危険物の規制に関する規則第49条)。セルフスタンドの監視や立会いについては「ガソリンスタンドの仕事に乙4は必要?」で解説しています。
Q. 丙種で危険物保安監督者になれますか?
A. なれません。消防法第13条第1項は、危険物保安監督者を「甲種危険物取扱者又は乙種危険物取扱者で、6月以上危険物取扱いの実務経験を有するもの」から選ぶと定めています。丙種は実務経験があっても対象外です。
Q. 丙種でアルコールやシンナーを扱えますか?
A. アルコール類は丙種の範囲外です。丙種が取り扱える第4類はガソリン・灯油・軽油・第3石油類(重油・潤滑油・引火点130℃以上のものに限る)・第4石油類・動植物油類に限られ、特殊引火物・アルコール類・ガソリン以外の第1石油類(アセトンやトルエンなど)は含まれません。扱うには乙4以上が必要です。
Q. 丙種も保安講習を受ける必要がありますか?
A. 製造所等で危険物の取扱作業に従事しているなら必要です。保安講習の義務は「製造所等において危険物の取扱作業に従事する危険物取扱者」にあり(消防法第13条の23・危険物の規制に関する規則第58条の14)、危険物取扱者には丙種の免状を持つ人も含まれます。従事を始めた日から1年以内、その後は受講日以後の最初の4月1日から3年以内ごとです。

消防法(第13条・第13条の2・第13条の3・第16条の2・別表第一)、危険物の規制に関する政令(第31条の2・別表第三)、危険物の規制に関する規則(第48条の2・第49条・第53条の3・第55条・第55条の2・第57条・第58条の14)はe-Gov法令検索で本文を確認。試験の科目・問題数・時間・手数料・受験資格・FAQは一般財団法人消防試験研究センターの公表内容による(いずれも2026年10月22日確認)。 合格率は消防試験研究センター「試験実施状況 令和7年度」。保安講習の期限は hourei-facts.json(消防法第13条の23、危規則第58条の14)による。

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