消防設備士の法令(共通)の覚え方:設置届・着工届・点検報告の期限
消防設備士の法令の共通部分は、乙6で6問、甲4で8問出ます。 ひっかけの大半は、条文の「誰が」「いつまでに」「誰へ」のどれか1つを別の規定のものに入れ替えた形です。 数字だけを丸暗記するより、似た規定を横に並べて違いで覚えるほうが崩れません。
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「誰が・いつまでに」を比べる表
届出や提出の期限は、日数が近いものが多く、主体を入れ替えると正誤が変わります。次の表を「誰が」の列から読んでください。
| 手続き | 誰が | 期限 |
|---|---|---|
| 設置届(消防法第17条の3の2、消防法施行規則第31条の3第1項・第4項) | 防火対象物の関係者 | 工事が完了した日から4日以内 |
| 着工届(消防法第17条の14、消防法施行規則第33条の18) | 甲種消防設備士 | 工事に着手しようとする日の10日前まで |
| 点検結果の報告(消防法施行規則第31条の6第3項) | 防火対象物の関係者 | 特定防火対象物は1年に1回、それ以外は3年に1回 |
| 亡失した免状を見つけた(消防法施行令第36条の6) | 再交付を受けた消防設備士 | 10日以内に、再交付をした都道府県知事へ提出 |
| 免状の書換え(消防法施行令第36条の5) | 消防設備士 | 遅滞なく(日数の定めなし) |
設置届・着工届・点検報告の届出先は、いずれも消防長又は消防署長です。免状に関する手続き(書換え・再交付・返納命令)は都道府県知事が相手になります。届出先を「都道府県知事」に入れ替えたり、免状の手続きを「消防長」に入れ替えたりするのも、同じ入れ替えのひっかけです。
設置届と着工届:主体と時期が逆になっている
設置届は工事の後に関係者が出し、着工届は工事の前に甲種消防設備士が出します。 「設置届は工事をした甲種消防設備士が出す」「着工届は関係者が出す」は、どちらも主体の入れ替えなので×です。 また、設置届と検査が必要なのは、特定防火対象物では延べ面積300㎡以上のもの(一部の用途は面積にかかわらず)で、 簡易消火用具と非常警報器具は届出・検査が不要です(消防法第17条の3の2、消防法施行令第35条第1項・第2項)。 消火器そのものは「不要」の側に入っていない点に注意してください。
着工届が乙種に関係しないのは、乙種は整備しかできないからです。甲種と乙種の業務範囲は乙6と甲4の比較で整理しています。
点検と報告:周期は2種類ある
「点検する周期」と「消防署へ報告する周期」は別の数字です。点検は告示で機器点検が6か月に1回、総合点検が1年に1回。 報告は特定防火対象物が1年に1回、それ以外(共同住宅・学校・工場など)が3年に1回です (消防法施行規則第31条の6第3項)。「特定防火対象物は3年に1回報告」は、特定と非特定を入れ替えた×です。
どの用途が特定防火対象物かは、令別表第一の項で決まります(消防法第17条の2の5第2項第4号、消防法施行令第34条の4、消防法施行規則第31条の6第3項第1号)。 共同住宅((五)項ロ)は非特定、旅館・ホテル((五)項イ)は特定、という同じ項の中での分かれ方がひっかけになりやすい点です。
講習と免状:起点が「4月1日」
講習の期限は、受けた日や交付を受けた日からではなく、その日以後の最初の4月1日から数えます。
| 講習 | 数え始め | 期限 |
|---|---|---|
| 最初の講習 | 免状の交付を受けた日以後の最初の4月1日 | 2年以内 |
| 2回目以降 | 講習を受けた日以後の最初の4月1日 | 5年以内ごと |
出典:消防法第17条の10、消防法施行規則第33条の17第1項・第2項。「交付から5年以内に最初の講習」は、最初と2回目以降の年数を入れ替えた×です。 受講期限の具体的な数え方は消防設備士の講習はいつ受ける?で例を使って説明しています。
免状の交付・書換え・再交付は都道府県知事が行います。亡失して再交付を受けた後に元の免状を見つけたときは、10日以内に再交付をした都道府県知事へ提出します。設置届の「4日以内」と入れ替えるひっかけに注意してください。 業務に従事するときは免状の携帯が必要です(消防法第17条の13)。
面積・年数のしきい値をまとめて覚える
法令の共通部分に出てくる「以上」の数字です。同じ数字が別の規定に出てくるものは、どの規定の数字かをセットで覚えます。
| 規定 | 数字 |
|---|---|
| 設置届・検査が必要(特定防火対象物)(消防法第17条の3の2、消防法施行令第35条第1項・第2項) | 延べ面積300㎡以上 |
| 消防設備士等に点検させる(特定防火対象物)(消防法施行令第36条第2項) | 延べ面積1000㎡以上 |
| 新基準が適用される増改築(消防法施行令第34条の2第1項、第34条の3) | 増改築部分の床面積の合計1000㎡以上、または延べ面積の2分の1以上 |
| 点検の周期(告示)(平成16年消防庁告示第9号第2・第3(消防法施行規則第31条の6第1項に基づく)) | 機器点検は6か月に1回、総合点検は1年に1回 |
| 甲種の受験資格(乙種免状から)(消防法第17条の8第4項第2号) | 免状の交付後2年以上の整備の経験 |
| 免状の写真(消防法施行令第36条の4、消防法施行規則第33条の5第2項) | 過去10年以内に撮影したもの |
建築確認の消防同意は、建築基準法第6条第1項第3号に係る場合は3日以内、その他は7日以内です(消防法第7条第1項・第2項)。届出の日数と混同しないよう、主体(消防長又は消防署長が同意する側)と一緒に覚えます。
このひっかけを○×で確認する
このサイトの共通法令エリアの問題から、期限と主体の入れ替えを5問選びました。
○か×か:消防用設備等の設置届は、設置に係る工事が完了した日から10日以内に消防長又は消防署長に届け出なければならない。
消防法施行規則第31条の3第1項は、工事が完了した日から4日以内に消防長又は消防署長に届け出ると定めています。「10日」は着工届(着手しようとする日の10日前まで)の数字なので、混同に注意しましょう。(出典:消防法施行規則第31条の3第1項・第4項)
○か×か:消防用設備等の設置届は、その工事を行った甲種消防設備士が消防長又は消防署長に届け出る。
消防法第17条の3の2と施行規則第31条の3により、設置届を出して検査を受けるのは防火対象物の関係者です。甲種消防設備士が届け出るのは、工事前の着工届のほうです。(出典:消防法施行規則第31条の3第1項・第4項)
○か×か:甲種消防設備士は、消防設備士でなければ行えない工事に着手しようとする日の10日前までに、消防長又は消防署長に着工届を提出しなければならない。
消防法第17条の14により、甲種消防設備士は工事に着手しようとする日の10日前までに、設備の種類や工事の場所などを消防長又は消防署長に届け出ます。添付書類は平面図、配管及び配線の系統図、計算書などです(施行規則第33条の18)。(出典:消防法第17条の14)
○か×か:特定防火対象物の関係者は、消防用設備等の点検結果を3年に1回、消防長又は消防署長に報告しなければならない。
消防法施行規則第31条の6第3項により、特定防火対象物は1年に1回、それ以外の防火対象物は3年に1回、点検結果を報告します。多くの人が出入りする特定防火対象物のほうが短い間隔になっています。(出典:消防法施行規則第31条の6第3項)
○か×か:消防設備士は、講習を受けた日以後における最初の4月1日から5年以内に、次の講習を受けなければならない。
消防法施行規則第33条の17第2項により、講習を受けた消防設備士は、受講日以後における最初の4月1日から5年以内に次の講習を受けなければなりません。それ以降も同様に5年以内ごとに受講します。(出典:消防法第17条の10、消防法施行規則第33条の17)
共通部分は、他の類の消防設備士免状があると免除されます(科目免除の一覧)。 科目ごとの最低ラインは合格基準の記事にまとめています。
よくある質問
出典:消防法・消防法施行令・消防法施行規則(e-Gov法令検索)、一般財団法人消防試験研究センター「消防設備士試験」受験案内・試験科目及び問題数・試験の方法・受験資格・試験の一部免除一覧表・試験実施状況(令和7年度)・よくある質問(2026年10月23日確認)。
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