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指定数量の倍数の計算方法。割って足して「1以上か」を見るだけ

乙4の法令で「指定数量の倍数」と聞くと身構えるかもしれませんが、使うのは割り算と足し算だけです。 つまずくのは計算そのものより、指定数量の数字の取り違えと「単独では未満だから規制なし」という思い込み。 この記事では3パターンの例で、その2つを確認します。

結論
倍数=貯蔵量÷指定数量。複数あるときは危険物ごとに割って全部足す。 和が1以上なら指定数量以上とみなされ、1つ1つが指定数量未満でも規制を受ける。 割る数(指定数量)は水溶性かどうかで変わるので、品名と一緒に確認する。
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「指定数量・危険物の基本」エリアは無料・登録不要。合算の判定、アセトンとガソリンの取り違えなどを収録。

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倍数の求め方

品名と水溶性を確認する
例えば第一石油類は非水溶性なら200L、水溶性なら400L。ここを間違えると以降の計算がすべてずれます(指定数量の覚え方)。
危険物ごとに「貯蔵量÷指定数量」
同じ品名・同じ指定数量のものは先に量を合計してから割っても同じです。
商をすべて足す
これが「指定数量の倍数」。施設の規制区分にもこの数字が使われます。
和が1以上かを見る
1以上なら指定数量以上とみなされます(消防法第10条第2項(貯蔵・取扱いの合算)。運搬の合算は危政令第30条第2項)。ちょうど1も含みます。

計算例3パターン

例1:1種類だけ貯蔵する

貯蔵量を指定数量で割るだけ。答えが「何倍」になる。

危険物貯蔵量指定数量倍数
重油(第三石油類・非水溶性)5,000L2,000L2.5
合計—2.5(指定数量以上(規制対象))

例2:どれも単独では指定数量未満

3つとも1未満だが、商の和で判定する。どれも指定数量に届いていないので「規制対象外」と答えさせる選択肢が作れますが、和は1.1です。

危険物貯蔵量指定数量倍数
ガソリン(第一石油類・非水溶性)100L200L0.5
灯油(第二石油類・非水溶性)300L1,000L0.3
重油(第三石油類・非水溶性)600L2,000L0.3
合計—1.1(指定数量以上(規制対象))

例3:水溶性の指定数量を取り違えると判定が逆になる

アセトンは第一石油類だが水溶性。ガソリンと同じ数字で割ると誤った結論になる。正しくはアセトンを400Lで割り、和は0.9で指定数量未満。 ガソリンと同じ200Lで割ると和が1.4になり、「指定数量以上(規制対象)」と逆の結論になります。

危険物貯蔵量指定数量倍数
アセトン(第一石油類・水溶性)200L400L0.5
軽油(第二石油類・非水溶性)400L1,000L0.4
合計—0.9(指定数量未満)

指定数量は危険物の規制に関する政令 別表第三(e-Gov法令検索で確認)。上の表の数値はその一次資料データから計算して表示しています。

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倍数で変わる規制の例

倍数は「規制対象かどうか」だけでなく、施設の基準の線引きにも使われます。境界の「以下/超える/以上」まで数字とセットで覚えます。

規制倍数による線引き根拠
製造所の保有空地10以下は幅3m以上、10を超えると幅5m以上危政令第9条第1項第2号ほか各施設条項
販売取扱所の区分第一種=15以下、第二種=15を超え40以下危政令第2条・第3条・第14条
予防規程が必要な施設(一部)製造所・一般取扱所は10以上、屋外貯蔵所は100以上、屋内貯蔵所は150以上、屋外タンク貯蔵所は200以上消防法第14条の2第1項、危政令第37条・第7条の3

倍数まわりのひっかけ

指定数量の倍数の合算
複数の危険物は各数量÷各指定数量の商の和で判定。和が1以上なら指定数量以上とみなす。 → ひっかけを見る
単独では未満でも規制対象
それぞれ単独では指定数量未満でも、商の和が1以上なら消防法の規制を受ける。 → ひっかけを見る
アセトンの指定数量(水溶性)
アセトンは第一石油類だが水溶性なので400L。ガソリンの200Lと取り違えさせる。 → ひっかけを見る
ガソリンの指定数量
第一石油類・非水溶性で200L。400Lは水溶性側(アセトン等)の数字。 → ひっかけを見る
販売取扱所の第一種・第二種
第一種は指定数量の倍数15以下、第二種は15を超え40以下。数字の入れ替えに注意。 → ひっかけを見る
保有空地の幅(3mと5m)
指定数量の倍数10以下は幅3m以上、10を超えると5m以上。境界は「10以下/10を超える」。 → ひっかけを見る

試験では電卓が使えないため、倍数は筆算で出します(乙4の計算問題の考え方)。

よくある質問

Q. 指定数量の倍数はどう計算しますか?
A. 危険物ごとに「貯蔵(取扱)量÷その危険物の指定数量」を出し、すべて足します。例えばガソリン100L・灯油300L・重油600Lなら、0.5+0.3+0.3=1.1です。
Q. どの危険物も指定数量未満なら規制は受けませんか?
A. 受けることがあります。品名や指定数量が異なる危険物を同一の場所で貯蔵・取り扱う場合は、それぞれの商の和が1以上なら指定数量以上とみなされます(消防法第10条第2項(貯蔵・取扱いの合算)。運搬の合算は危政令第30条第2項)。
Q. 倍数がちょうど1のときは指定数量以上ですか?
A. はい。基準は商の和が1「以上」です。「1を超える」にすり替えた選択肢は誤りです。

参考:一般財団法人消防試験研究センター「試験科目」「試験の方法」「よくある質問」「合格発表」「試験実施状況」「令和8年度 試験日程」、危険物の規制に関する政令 別表第三、危険物の規制に関する規則 第58条の14(e-Gov法令検索)。2026年10月21日時点の公表内容に基づく。日程・手続きは受験する都道府県の案内で必ず確認してください。 倍数の合算は消防法第10条第2項(貯蔵・取扱いの合算)。運搬の合算は危政令第30条第2項、施設の線引きは各表中の条文による(e-Gov法令検索で照合)。

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