消火器の規格の覚え方(乙6):能力単位・放射性能・使用温度範囲
乙6の「構造・機能・整備」15問のうち6問は規格の問題です。出題のもとは「消火器の技術上の規格を定める省令」で、 数字を近い別の数字にしたり、化学泡など例外のある器種と入れ替えたりする形が中心です。数字は例外とセットで覚えます。
無料・登録不要・すぐ始まる
能力単位と大型消火器
消火器(住宅用消火器と交換式消火器を除く)の能力単位は1以上です。大型消火器はA火災に適応するもので10以上、 B火災に適応するもので20以上(消火器の技術上の規格を定める省令第2条)。A・Bを入れ替えた「B火災用の大型は10以上」は×です。 大型消火器は、充てんする消火剤の量にも下限があります。
| 大型消火器の種類 | 消火剤の量 |
|---|---|
| 水消火器・化学泡消火器 | 80L以上 |
| 強化液消火器 | 60L以上 |
| 機械泡消火器 | 20L以上 |
| 二酸化炭素消火器 | 50kg以上 |
| ハロゲン化物消火器 | 30kg以上 |
| 粉末消火器 | 20kg以上 |
出典:消火器の技術上の規格を定める省令第9条。
建物に何単位の消火器を置くか(算定基準面積)は規格ではなく設置基準の話で、乙6では法令の類別部分で出ます。
放射性能・使用温度範囲・動作数
| 項目 | 規格 |
|---|---|
| 放射時間(消火器の技術上の規格を定める省令第10条) | 温度20度において10秒以上 |
| 放射量(消火器の技術上の規格を定める省令第10条) | 消火剤の90%以上(化学泡は85%以上) |
| 使用温度範囲(消火器の技術上の規格を定める省令第10条の2) | 0度以上40度以下(化学泡は5度以上40度以下)。拡大は10度単位 |
| 放射開始までの動作(消火器の技術上の規格を定める省令第5条第1項) | 一動作(化学泡・据置式・背負式は二動作以内、車載式は三動作以内) |
動作数には、保持装置から外す・背負う・安全栓を外す・ホースを外す動作は数えません。「安全栓を外す動作も含めて一動作」は×です。 化学泡消火器は、温度範囲・放射量・動作数のすべてで例外側にいるので、化学泡が主語の問題は数字を疑ってください。
質量と運搬方式
保持装置・背負ひも・車輪の質量を除いた質量で、選べる方式が決まります。
| 質量 | 方式 |
|---|---|
| 28kg以下 | 手さげ式・据置式・背負式 |
| 28kgを超え35kg以下 | 据置式・車載式・背負式 |
| 35kgを超える | 車載式 |
出典:消火器の技術上の規格を定める省令第23条第1項。
背負式は35kg以下まで選べ、35kgを超えると車載式だけです。ホースは原則として必要ですが、 ハロゲン化物消火器で消火剤が4kg未満のもの、粉末消火器で1kg以下のものは不要で、 据置式のホースは有効長10m以上です。ノズルの開閉式の装置は据置式と背負式だけに認められています。
表示・塗色・安全栓・指示圧力計
外面は25%以上を赤色仕上げにします(消火器の技術上の規格を定める省令第37条)。 安全栓のリング部は黄色仕上げで、内径2cm以上、 垂直軸から30度以内の上方向に引き抜くよう装着します(消火器の技術上の規格を定める省令第21条)。 指示圧力計は使用圧力の範囲を緑色で示し、許容誤差は使用圧力範囲の圧力値の上下10%以内です。 「赤」「黄」「緑」のどれをどこに使うかを入れ替えると×になります。
適応火災の表示は「普通火災用」「油火災用」「電気火災用」で、絵表示の地色はA火災が白、B火災が黄、電気火災が青です (消火器の技術上の規格を定める省令第38条第4項第1号)。どの消火器がどの火災に適応するかは、令別表第二(設置基準)の範囲です。 危険物乙4の知識と重なる部分は消火の覚え方にもあります。
点検:内部及び機能の点検と耐圧性能の点検
規格と並んで数字が多いのが点検要領です。内部及び機能の点検は、器種と加圧方式で「いつから」「全数か抜取りか」が分かれます。
| 消火器 | 経過年数 | 確認の方法 |
|---|---|---|
| 加圧式(水・強化液・機械泡) | 製造年から3年 | 全数。放射能力は全数の10%以上 |
| 化学泡消火器 | 設置後1年 | 全数。放射能力は全数の10%以上 |
| 加圧式の粉末消火器 | 製造年から3年 | 抜取りできる。放射能力は抜取り数の50%以上 |
| 蓄圧式の消火器 | 製造年から5年 | 抜取りできる。放射能力は抜取り数の50%以上 |
| 二酸化炭素・ハロゲン化物 | 対象外 | 質量を測定して確認(外形点検) |
出典:消防用設備等の点検の基準(昭和50年消防庁告示第14号)別表第1 消火器具の点検の基準 (4)。外形点検で安全栓・安全栓の封・緊結部等に異常があったものは、抜取りではなく全数で確認します。
耐圧性能の点検は、製造年から10年を経過したもの(または本体容器に腐食等があるもの)が対象で、実施後3年は再実施の対象外です。 方法は本体容器を水道水で満水にし、表示された耐圧試験圧力値まで徐々に昇圧して5分間保持します。 圧縮空気で加圧する・一気に昇圧する、はどちらも×です。
このひっかけを○×で確認する
○か×か:大型消火器でB火災に適応するものの能力単位の数値は、10以上でなければならない。
規格省令第2条ただし書は、大型消火器のB火災に対する能力単位を20以上としています。10以上はA火災の値です。(出典:消火器の技術上の規格を定める省令第2条)
○か×か:化学泡消火器の使用温度範囲は、0℃以上40℃以下が基本である。
規格省令第10条の2で、化学泡消火器の使用温度範囲は5度以上40度以下です。0度以上はそれ以外の消火器の値です。(出典:消火器の技術上の規格を定める省令第10条の2)
○か×か:消火器の外面は、その25%以上を赤色仕上げとしなければならない。
規格省令第37条は、消火器の外面の25%以上を赤色仕上げとするよう定めています。全体が赤である必要はありません。(出典:消火器の技術上の規格を定める省令第37条)
○か×か:蓄圧式の消火器の内部及び機能の点検は、製造年から3年を経過したものについて行う。
点検基準のかっこ書で、蓄圧式の消火器は「製造年から5年」とされています。3年は加圧式の基準です。(出典:消防用設備等の点検の基準(昭和50年消防庁告示第14号)別表第1 消火器具の点検の基準 (4))
○か×か:消火器の耐圧性能の点検は、製造年から10年を経過したものについて行う。
点検基準は、製造年から10年を経過したもの又は外形の点検で本体容器に腐食等が認められたものについて、耐圧性能の点検を行うとしています。(出典:消防用設備等の点検の基準(昭和50年消防庁告示第14号)別表第1 消火器具の点検の基準 (5))
規格の数字は、実技の鑑別で「この部品の名称と規格上の色」「この消火器の点検の時期」のように記述で問われることもあります。 つなげ方は実技(鑑別)対策へ。乙6全体の科目と順番は乙6の難易度と合格率にあります。条文は消火器の技術上の規格を定める省令(e-Gov)で確認できます。
よくある質問
出典:消防法・消防法施行令・消防法施行規則(e-Gov法令検索)、一般財団法人消防試験研究センター「消防設備士試験」受験案内・試験科目及び問題数・試験の方法・受験資格・試験の一部免除一覧表・試験実施状況(令和7年度)・よくある質問(2026年10月23日確認)。
消防設備士乙6の○×ドリルを始める →登録不要・インストール不要